2021年度後期開講の1年次生対象科目「キャリアデザイン入門Ⅰ」において、吹田市からの行政課題に対して、解決に向けてグループで取り組むPBL(Project-Based Learning)を対面によりスタートした。この連携授業は吹田市都市魅力部シティプロモーション推進室と本学の教育開発支援センターが連携し、学生の主体的な学修活動であるアクティブ・ラーニングとして実施されたものである。課題提示イベントでは、「下水道部経営室・水再生室」、「都市魅力部シティプロモーション推進室」の2つの部署の職員から、「みんなに知ってもらえる広報について ~下水道バージョン~」、「吹田と言えば...新しい定番商品の発掘(開発)」との課題が提示された〔2021年11月10日(水)〕。
この2つの行政課題に対して、取り組んだ1年次生のグループから3件の課題解決案が発表された。この課題解決発表会に参加した全員で投票した結果、優れた発表をしたグループとして、チーム「CHR」の「下水道広報の提案」が選ばれ、白川教育開発支援センター所長から記念品が贈られた〔2021年12月15日(水)〕。
ここでは、優秀賞に輝いた「CHR」の発表を紹介する。
チーム「CHR」は、下水道部の課題に対し、まず、アンケート調査の結果に基づき水道行政の面から「水道民営化」について現在の状況と、そのことは周囲ではあまり知られていないことを報告した。次に下水道部の広報について①SNSの活用、②教育の2点から提案を行った。①ではSNSアンケート調査より、利用度の高いInstagram、TikTok、YouTubeに絞って活用することについてそれぞれのSNSの得意分野、不得意分野を具体的に挙げながら提案した。若者に認知されやすい、初期投資が少ないメリット、若者目線が故のSNSのトラブル等のデメリットにも触れた。次に、②では若者への認知・広報について「大阪市旭区と常翔学園」、「吹田市と大阪学院大学高等学校」の例を挙げ、中学校・高校におけるPBL学習を通して若い世代の下水道の知識向上、将来の人材発掘、問題解決能力の向上につながればと提案した。
2021年度 「キャリアデザイン入門Ⅰ」における吹田市との官学連携PBLの取り組みについて、教育実践による教育効果とその確認を行い、「官学連携PBLの教育効果」と題し、公益社団法人 私立大学情報教育協会主催 2023 年度ICT 利用による教育改善研究発表会において発表を行いました〔2023年8月25日(金)〕。