ブランドマーケティングを受講しているホスピタリティ経営学科3年次生の原田紗希さん、山本美優さん、黒瀬理子さん、沖林実澪さんの4名が、大阪市西成区にある飛田本通商店街の魅力発掘プロジェクトに参画しました。このプロジェクトは、一般財団法人大阪商業振興センターの「商店街魅力発掘専門家派遣事業」から委託を受けたプロジェクトです。地域ブランドの視点から商店街の活性化案を検討するもので、学生有志がPBLの一環として、約半年間、現地へのフィールドワークと資源分析、マーケティングに必要なデータ・資料調査、データの分析・加工、アイデアのブレインストーミングを重ねてきました。
飛田本通商店街はJR新今宮駅(地下鉄動物園前駅)から徒歩3分程度の距離にあり、この界隈では近年「新世界」の観光地化が進んでいます。関西観光の拠点となる立地であり、宿泊料金が安いことからインバウンドの急増、日本人観光客も増加しています。今後も「なにわ筋線」の開通や星野リゾートの都市型ホテルの開業が予定されており、ますます発展することが予想されます。飛田本通商店街はその反対側に位置しているため、観光客に「行きたい」「体験したい」と思ってもらえるような戦略コンセプトとコンテンツがあれば、訪れる人が増えるのではないかと考えました。
まずは飛田本通商店街の戦略コンセプトとして、「昭和なレトロ文化の再発掘と交流体験」と定めました。「タイムスリップしてきた昭和なまち」「労働者が好んできた飲食文化」を再発掘し、ディープな体験をすることでファンになってもらうことを提案しました。コンテンツのカテゴリーは、「食」「せんべろ」「銭湯・喫茶店」「昭和遊び」「夜店・屋台」「着物・衣装」などから戦略コンセプトに合うものを抽出し、実現可能性について検討しました。
アイデアの一つとして、この地域をガイド役案内のもとで観光できる方法を考案しました。1人では入りにくい、あるいは知らないお店に連れていってもらえるコースを設定することで、日本人だけでなく訪日外国人にも「本物の西成文化」を体験できるというものです。
商店街魅力発掘プロジェクトの全体プレゼンテーションと学生によるアイデア提案を通じて、商店街組合の会長および理事の方からも学生に質問があるなど、話し合いが盛り上がりました。商店街組合理事長の村井様はじめ理事の皆様、大阪商業振興センターの満薗様には、学生有志のPBLに貴重な機会を頂き、心より感謝申し上げます。