IT関係のベンチャー企業である㈱Be&Doの岡本氏からの課題は、「私の働き方改革」であった。我が国は、「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」、「育児や介護との両立など、働き方のニーズの多様化」等の状況に直面している。会社経営においては、投資やイノベーションによる生産性の向上や女性の就業機会の拡大など、「働くこと」を巡って、大きな変革期に直面している。そこで、学生の皆さんに、「多様な働き方を選択できる社会の実現」、「働く人が、より良い将来の展望を持って働ける」ために、「働き方改革」を提案してほしいという課題であった。
この課題に対して、経営学部、経済学部、法学部、情報学部に所属する4名の学生達は、グループワークに取り組んだ。はじめに人間が働くことの現状を分析し、「仕事に関する情報が多すぎる」、「お金のために働いている」、「自分のやりたいことが見つからない」などの問題点を挙げた。さらに、働く目的は、自己の成長であり、社会の成長にあると述べる。また、仕事をする環境を内部環境と外部環境に分け、前者の要因として、人間関係、コミュニケーションや仕事に対するやりがいを挙げ、後者の要因として、賃金、労働条件、働き易い環境を挙げ、労働を各要因から掘り下げて考察した。
その結果、働き方改革には「平等性」より「公正性」が重要であると主張する。また、金銭獲得のほかに働く目的を持つこと等、自ら情報を収集し、判断することの大切さを訴える。特に、つらい現実から目をそらさず、情報収集を行う姿勢が必要だという。そうすることで、生き生きとした未来、個性を大切にした未来につながると結論づけた。