「キャリアデザイン入門Ⅰ」を受講する1年次生は毎年、吹田市からの行政課題に対してグループで課題解決に取り組んでいる。吹田市との官学連携PBLは5年目を迎え、今年度はコロナウイルス感染拡大防止の観点から、課題提示はYouTube動画にて配信された。市民自治推進室からは、昭和末期には8割に近かった自治会の加入率は、近年では5割前後まで落ち込んでいることを受け、「自治会加入率の向上について」という課題、また、計画調整室からは「千里ニュータウンのまちづくり―パブリックスペースの活用―」という課題が提示された。〔2020年11月11日(水)〕
市民自治推進室の課題に3つのグループ、計画調整室の課題に4つのグループが取り組み、発表は対面形式により行った。課題解決発表会に参加した全員で投票した結果、優れた発表をしたグループとして、市民自治賞に「パンケーキ」チーム、都市計画賞に「非常口」チームが選ばれ、白川教育開発支援センター所長から記念品が贈られた〔2020年12月16日(水)〕。
ここでは、自治会賞に輝いた「パンケーキ」の発表を紹介する。
「パンケーキ」チームは、時間がない、インターネットの普及、自治会の存在、担い手不足、高齢化などの課題の中で、「施設が利用しにくい空間」であることに着目し、各自治体が必ず所有している会館を充実させることで若者の加入率を上げられると考えた。BBQセット、ジムの設置、娯楽スペース、幼児スペースを設けることが課題解決につながるという。
今回、「パンケーキ」でグループ活動を行った門田君は、「初めて自治会について考えました。小学生の時には親が加入していたことで当たり前のようにイベントに参加していましたが、これから自分が加入するようになって何が必要かを考えると楽しいだけじゃダメだということがわかりました。今回の授業で自分の住んでいる町の自治会がどんな役割を果たしているのかが気になりました。」と振り返った。