Vol.4 clearance

Vol.04【アカペラグループ】clearance「誰でも楽しめるライブを合言葉に~アカペラで伝えるメッセージ~」

clearanceメンバー
[ 写真上段右から ]
Leader・Vocal:国代 哲(2003年 経済学部卒業)
Vocal:門田 浩靖(2005年 経営科学部卒業)
[ 写真下段右から ]
Bass Vocal:森脇 祥允(2004年 経済学部卒業)
Vocal:三浦 理恵(2005年 外国語学部卒業)
Vocal Percussion:登日 政光(2006年 経済学部卒業)

2008年秋、ビクターグループからメジャーデビューすることが決定したアカペラグループ“clearance(クリアランス)”は、メンバー全員が本学の卒業生という、まさにOGU Peopleなグループです。日頃から「誰でも楽しめるライブ」を合言葉に、様々なイベントや学園祭などのライブ出演、ライブハウスでの活動など、関西を中心に全国で活動しており、年間120回を超えるステージを行っています。  この、clearanceの歴史は、メンバーのリーダーである国代 哲さんが、本学在学中に発足したアカペラサークル“brillante(ブリランテ)”に始まります。今回はclearanceのメンバーを代表して、国代さんに、『アカペラ』や、大学時代のこと、そして今後の目標などについて、熱く語っていただきました。

アカペラとは

アカペラ(a cappella)とは、「教会風に」という意味ですが、元々、教会で奏でられていた音楽=宗教曲は無伴奏の曲が多かったため、いつからか、無伴奏で演奏する形態そのものをアカペラというようになったといわれています。
アカペラと聞くと、よく‘ゴスペル’と間違われたりするのですが、ゴスペルは「黒人霊歌」という音楽の中の1ジャンルです。例えば、ゴスペルでも楽器を使わずに声だけで演奏する曲があれは、それは、ゴスペル・アカペラになりますし、POPSはもちろん、演歌でもクラシックでも、楽器を使わずに人の声だけで演奏していれば、全てがアカペラです。
ちなみに、僕らclearanceがやっているのは「コンテンポラリー・アカペラ」と呼ばれていて、口でドラムの音を鳴らす「ボーカル・パーカッション」やベースギターの様な役割を担う「ベース・ボーカル」というパートが加わった、‘現代風のアカペラ’です。

Vol.4 clearance

clearanceの原点、大阪学院大学!

僕の大学時代はというと、それはもう毎日歌いまくってましたね。小学生の頃から合唱やアカペラの活動を続けていたので、大学に入っても「歌」に関わるクラブに入ろうと思っていました。そこで、入学と同時に迷わず、混声合唱団Chor Kreis(コール クライス)に入部しました。混声合唱団は、創設されて間もなく、経験者が少なかったため、即戦力として認められ、「曲を歌ったことがあるから」という理由だけで入部3日目にして新入生歓迎会ライブに初出演しました。
部員数は少なかったのですが、とてもアットホームで仲が良く、居心地の良いクラブでした。合唱祭やコンクールという合唱関係の行事はもちろん、大学公認の独立団体ということもあり、入学式・卒業式、校友会(同窓会)の懇親会など学内行事への出演依頼も多く、活発に活動していました。3回生の時に念願だった「第1回定期演奏会」を開催することができ、4回生では部長を務めました。
また、入学当初からあった「合唱以外にも『アカペラ』というジャンルを広めたい」という思いも、どんどん大きくなっていきました。そこで岸辺祭(学園祭)を前にして、岸辺祭実行委員会本部である学友会に「合唱だけではなく、アカペラのライブも開催したいのですが・・・」と相談を持ちかけました。アカペラがメジャーではなかった当時、僕のこの行動に実行委員会の皆さんは驚かれたようです。しかし、話を聞いてくれた学友会会長が興味を持ってくれ、企画書やデモテープの提出、何度かのプレゼンの結果、実行委員会の了承を得られて、岸辺祭でのアカペラライブが実現しました! これが、大阪学院大学におけるアカペラの歴史がスタートした瞬間でした。
この岸辺祭でのステージをきっかけに、学内でアカペラに興味を持ってくれた学生が何人か集まり、3回生の時には、アカペラサークル‘brillante’を発足、混声合唱とアカペラを掛け持ち、ますます忙しい大学生活を過ごすことになりました。
また、その頃、フジテレビの番組「力の限りゴーゴゴー」でアカペラを取り上げた「ハモネプ」というコーナーが始まり、僕らも予選と全国大会、合わせて3度出場したのですが、番組のCDが発売されるなど、一種の社会現象になった時期がありました。この全国的なアカペラブームがサークル活動にも追い風となりました。当初、4人からスタートしたサークル‘brillante’は、現在では30人ほどのメンバーが活動するまでになりました。昨年はCDを出すようなグループも誕生し、勢力的に活動しているようです。こうして後輩たちが頑張っている姿はとても嬉しく思います。

毎日の半分をキャンパスで過ごした大学時代

大学時代は、大学の最寄駅である正雀駅の近くで一人暮らしをしていたので、家から学校まで10分もかからない距離でした。毎日多忙で歌ってばかりいたので、周りからは意外にみえたようですが、授業にも必ず出席していました。3回生の夏休みには、卒論の基となる原稿用紙40枚分の課題を書きあげるなど、卒業に必要な単位も順調に取得していました。
おかげで、就職活動の面接で「大学では何を勉強していますか?」などと質問された時に、他の学生が「~について卒論を書こうと思っています」と返答する中で「研究テーマは金融デリバティブで、卒論ではデリバティブを活用してのリスクヘッジをテーマ別に書いています」と、具体的な話ができました。結果、一番厳しい就職氷河期と言われた時代、20社ほどしか受けていなかったにも関わらず、4社から内定をいただくことができました。
クラブに、サークルに、授業にと、今思えば朝9時から夜の9時まで、毎日12時間は大学にいたのではないでしょうか。

clearanceのリーダーとして、マネージャーとして・・・

僕は、clearanceのプレイヤーとして、リードボーカルとコーラスを担当しています。また、現在、clearanceは特定の事務所に所属していないので、歌うこと以外に運営も全て自分たちで行っています。僕は、スケジュール管理・営業活動・クライアントとの交渉等、マネジメント業務全般を担当しています。場合によっては企画書を作成し、プレゼンを行うこともあるので、ゼミナールなど授業で学んだ知識は非常に役立っています。
グループ発足当時は、月に数本のペースで、自分たちのライブ活動をするだけだったのですが、次第にイベントやブライダル、小・中・高校での芸術鑑賞会、大学での学園祭といった公演の依頼も増え、現在では、年間120本を超える公演を実施しながら、全国各地を飛び回っています。
僕らの曲や演奏を通して元気になってくれたり、感動して涙を流してくれたり、お客さんが何かしらのアクションを示してくれたりするのが、やりがいを感じる時ですね。特にライブで良い演奏ができた時には、演奏が終了した瞬間「フッ」と間が空くんです。そして、我に返ったように「ワー」っと拍手がわいて・・・・・・。お客さんも余韻に浸ってくれているのでしょうね。共感してくれるということは、僕らにとっても良いステージ、作品ができたという達成感が感じられ、励みになります。

今後の目標・後輩へのメッセージ

目前に迫っているメジャーデビューに向け、自分たちのスキルを上げて、クオリティの高い作品とライブを作り上げることが、今、一番の目標です。
また、まだまだアカペラを知らない、生で見た事がない方も沢山おられると思いますので、clearanceの活動を通して、アカペラの魅力を多くの人に伝えていきたいと思います。10年後にアカペラをやる仲間が今以上に増えていたら嬉しいですね。
大学生の皆さん、大学の4年間は人生で最も自由に使える時間が多い時だと思います。自由に使える時間だからこそ、ただダラダラと過ごしてしまうのは、本当にもったいない!勉強にも、クラブにも、バイトにも、何にでもいいので「コレだッ!」と思える何かを見つけて、有意義に使って欲しいと思います。

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