本学は、教育理念である「世界的な視野と実践力を備えた国際的教養人の育成」に基づき、早くから海外の高等教育機関との交流を深める〔世界24の国と地域の62大学(平成29年3月末現在)〕とともに、学生が、キャンパスライフを通じ、数多くの外国人留学生と共に学び、多様な価値観を育む機会の創出に努めてきた。交換留学や海外研修にとどまらず、全国に先駆けて開設した外国語専用の国際交流スペース(I-Chat Lounge)、アメリカの留学機関であるCETと連携した異文化交流プログラム、LEI(Language Education Institute)英語プログラム、英語で専門科目を学ぶJapanese Studies Course、留学生をサポートするBuddy ProgramやTeam SOS他、国際化推進を企図した様々な取組みを展開している。
今後、こうした一連の取組みを維持・向上させることはもとより、専門部局を超え、教職員全体で一層の国際化を進める旨の意思を改めて共有し、その達成に向けて個々の教職員が主体的に実践できるよう、次のとおり、2020(平成32)年度末を目途とした、全学的方向性および具体的到達目標を設定する。
1.学内の国際化
- 国際センター等における国際交流・教育活動実績を踏まえ、全学の国際化を一層推進するための体制(組織)を整備する。
- 入学時期の弾力化(秋季入学等)を進める。
- 事務職員の外国語運用能力向上を図り、特に英語については、TOEIC®730点以上の語学力を有する職員を全体の10%以上とする。また、簡易な窓口業務は、職員全員が外国語で応対できるようにする。
- 外国人留学生(正規課程)の割合を全体の10%以上とする。
- 専任教員に占める外国人教員及び海外の大学等で学位を取得した日本人教員の割合を10%以上とする。
- 本学ホームページにおける外国語での掲載情報を全体的に増やすとともに、教育課程、入学者選抜及び進路に関する情報に関しては網羅できるようにする。
- 全ての学部等において、外国語のみによる授業科目(クラス)を開講する。
- 外国語のみによる授業科目のみの履修により学位を取得できるプログラムを創設する。
2.学生の海外留学の促進
- 全ての学部等において、在学中の海外留学(海外の大学における単位取得)を必修化するプログラムを創設する。
- 在学中に海外の大学等へ留学した学生の割合を全体の10%以上とする。
3.外国語教育の充実
- 外国語の全学的到達目標として、公的資格を活用するとともに、学部等の特性に応じ、適切な目標値を設定する。
- 外国語での教授法に関するFDを年一回以上実施する。
- ITを活用した語学の自主学習支援システムを構築する。
- 全ての学部等において、外国語でのアカデミック・ライティング(外国語での学術論文の書き方)を教授する授業科目(クラス)を開講する。
4.外国における就業力の育成、外国人留学生の日本での就職支援
- 海外におけるインターンプログラムを拡充し、同プログラムに係る単位取得者が毎年10名を超えるようにする。
- 外国人留学生(正規課程)を対象とするインターンプログラムを創設する。
- 外国人留学生(正規課程)の就職率を100%とする。
5.海外大学等との提携
- 海外の大学等との間に、ダブル・ディグリーに係る協定を締結する。
- 海外における教育研究活動の拠点を整備する。
6.地域のグローバル化への貢献
- 地域住民や小・中・高等学校等を対象とする国際交流の機会や、グローバル化を促進する講座等を年数回設ける。
- 地方自治体又は地元産業界と連携した吹田グローバルブランディング事業を実施する。