Vol.15 山口 博史さん

Vol.15【弁護士】山口 博史さん 2006.3 法学部卒業 「弱者を救いたい」という熱き思いを胸に、日々奮闘する若き弁護士

卒業生の山口博史さんは、大阪地方裁判所から程近い法律事務所で弁護士として活躍しています。 様々な相談に応じながらも特に生活保護問題に尽力し、本当に困っている人を助ける取り組みにも従事しています。 弁護士をめざしたきっかけや、大学での学びが現在どのように生かされているか、また仕事に対する思いをお聞きしました。

OGUでの学びが力となり生活保護問題の解決に尽力

損害賠償や離婚、遺産分割などの民事事件から、少年犯罪などの刑事事件まで幅広い案件を扱う山口さん。生活保護費を切り下げられている人たちを助ける弁護団活動にも力を注いでいます。生活保護費が足りなくて生活に苦しんでいる現場を目にし、「保護を本当に必要としている人を支える世の中でなくてはならない」と訴えます。
社会的弱者や少数者から相談を受けたとき、山口さんは大学時代にゼミの先生から聞いた「必ず反対票を投じる国会議員」の話を思い出すそうです。その議員は「国会で多くの議員が賛成しても、国民全員が賛成とは限らない。少数でも反対する国民のために反対票を投じる」という姿勢でした。「多数者と少数者の調整を図るのは難しい問題ですが、私も少数者に寄り添って行動したいと思います」。

Vol.15 山口 博史さん

弁護士へのあこがれが増し就職後に法科大学院へ

刑事ドラマに夢中になり、警察官をめざして本学法学部に入学した山口さんは、ゼミで裁判を傍聴したことをきっかけに裁判に興味を持つようになりました。そして大学卒業後に就職した法律関連の書籍を手掛ける出版社で、消費者金融の過払い金の問題に取り組む弁護士と出会います。その弁護士は、消費者と金融業者の両者が納得できる解決策を見いだすために、あらゆる努力を重ねていました。「自分も弱い立場の人の味方になりたい」。その一心で山口さんは大学卒業2年後に本学法科大学院に進学し、弁護士への道を切り開いたのです。

人々の役に立てるよう積極的に学び続ける

弁護士は紛争を解決に導き、当事者の新たな人生を後押しできる大変やりがいのある仕事だと山口さんは言います。一方で、相談者の気持ちが痛いくらい分かっていても、証拠が足りないなどの理由で、訴訟をあきらめる説得をしなければならないこともあるそうです。「弱者にとって心強い存在となれるよう、より一層知識を深めていきます。OGUの皆さんには学生時代という時間を大切にしながら何かに打ち込み、学ぶことの素晴らしさを感じてもらいたいです」と話してくれました。

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