Vol.19 中多 健二さん

Vol.19【オーナーシェフ】中多健二さん 1997.3 国際学部卒業「こんな料理を自分も作りたい」とフレンチの道へ

卒業後、数々の店で修業し二つ星フレンチのシェフに

大阪市福島区の大通りから住宅街に少し 入った一角に、瀟洒な外観のフレンチレス トラン「ポワン(Point)」があります。 オープン以来「ミシュランガイド関西」で 2年連続二つ星を獲得し、今大阪で最も勢 いのあるフレンチといわれるこの店のオー ナーシェフが、OGUの卒業生である中多 健二さんです。
大学を卒業して間もないころ、イタリア ンのカフェで働いていた中多さんは、ある日 友人と行ったレストランで初めてフランス料 理を食べました。その奥深さにふれ、「こん な料理を自分も作りたい」とフレンチの道 を志したといいます。そしていくつかのお店 で修業した後、渡仏。パリの三つ星レスト ラン(当時)「タイユヴァン」で研鑽を積み、 帰国後数年を経て、かねてから念願だった 独立を果たしました。

Vol.19 中多 健二さん

大学4年間の経験が料理や経営に生きている

現在、名実ともに人気店のシェフとなっ た中多さんはこう語ります。「多くの料理 人は、ひたすら料理に目を向けますが、私 はお客様目線を追求します。『お客様がお いしいと思う料理』を作るから、お客様が 来てくれる。すると経営も順調に推移しま す。そうすればスタッフに十分な給料や休 日を提供でき、スタッフによるお客様への よりよいサービスが可能になるという好循 環を生みます」。
そのような考えを持つに至ったのは、学 生生活の影響が大きいそうです。
「学生時代、たくさんの仲間とサッカー やイベントなどいろいろなことをして過ご しました。料理人としては遅咲きかもしれ ませんが、大学での4年間があったからこ そ今があるし、料理や店の経営の様々な部 分に生きていると思います」。

フレンチの本場パリに出店する準備を進める

中多さんはかつて海外で働くことを夢み て国際学部で学んでいました。料理の世界 に進んだ現在も、その夢への思いは途絶え ていないと言います。
「日本では二つ星という評価をいただい ていますが、フレンチの本場で認められた いという強い思いを持っています。今、パ リで店をオープンする準備を進めていま す」と話してくれました。「〝ポワン〞はフ ランス語で〝点〞という意味です。OGU から料理界へ、そして世界へ。着実に点 をつないで線へ、面へと広げていきたい」。 中多さんの挑戦はまだまだ続きます。

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