数々の記録を樹立し国民栄誉賞を受賞
シドニーオリンピック女子マラソンでオ リンピック最高記録（当時）を打ち立て、 金メダルを獲得した高橋尚子さんは、皆さ んもご存じのとおりOGUの卒業生です。 日本女子陸上界においてオリンピック金メ ダルは史上初の快挙であり、高橋さんは日 本女子スポーツ界で初めて国民栄誉賞を受 賞しました。
2008年に現役を引退した後は、日本 陸上競技連盟理事をはじめ、OGUの特任 教授など様々な役職に就くとともに、スポー ツキャスターやマラソン解説者として目覚 ましい活躍を見せています。
学びと陸上競技部を両立 仲間と絆を深めたOGU時代
卒業後は競技者の道を選び、数々の 輝かしい成果を収めた高橋さんですが、 OGU在学中は商業の教員をめざして、 勉強にも熱心に取り組んでいたといいま す。「印象に残っているのは、会計学のゼ ミです。先生と学生がともに学びを深め ていく授業で、『みんなに後れを取っては いけない』と一生懸命に発表やレポートに 取り組んでいました」と高橋さんは語り ます。
一方、陸上競技部では「全日本大学女子 駅伝の常連校になる」という目標に向かっ て、チームで切磋琢磨していたそうです。「み んなで声を掛け合い、励まし合って乗り越 えた4年間でした。その絆はとても強く、 学生時代の先生方や仲間は、私のその後の 人生にとって大きな支えになりました」と 当時の思い出を語ってくれました。
JOCの理事、NPO活動…
現在、高橋さんが取り組んでいる活動の 1つに、「スマイル アフリカ プロジェクト」 があります。日本国内からサイズの合わな くなった運動靴を集め、発展途上国の子ど もたちに贈ることで、子どもたちの足を破 傷風などの感染症から守り、走る喜びを知っ てもらおうという活動です。「現役時代、走っ ていると沿道からたくさんの方々に応援し ていただきました。今度は私が皆さんを応 援する番だと思い、いろいろな活動に参加 させてもらっています」と高橋さん。
2020年に開催される東京オリンピッ クでも、高橋さんは日本オリンピック委員 会理事という立場からスポーツの祭典を応 援します。「東京をランニングする人でいっ ぱいにしたい。そして東京から世界に向け てメッセージを伝えていきたいと考えていま す」。そしてOGUの在学生には「喜怒哀 楽をたくさん感じられる学生生活を送って ください。その体験が厚みのある人間を作 ります」とエールを送ってくれました。