Vol.13 斎藤 恭平さん

Vol.13【警察官】斎藤 恭平さん 2007.3 国際学部卒業「故郷の復興のため福島県警察に転籍し、地域の安全を支える。」

東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、多くの警察官が全国から福島県警察(福島県警)へ特別出向しました。特別出向者は「ウルトラ警察隊」と呼ばれ、被災地で様々な活動を行っています。卒業生の斎藤恭兵さんもその一人で、現在は福島県警に転籍し、地元福島県の復興のため尽力しています。

故郷のために、福島県警への出向を決意

斎藤さんは福島県出身で、本学卒業後は警視庁に奉職し、機動隊員として国会議事堂の警備を担当していました。震災当日は、尋常ではない揺れの後、人であふれる駅や街の警備についたため、東北の状況を把握したのは数時間後だったそうです。
震災後、警視庁の機動隊は、被災地と都内の警備に各部隊が交互に従事し、斎藤さんも岩手・福島と東京を何度も往復し任務に当たりました。そんな中、「被災地の力になれているのか、地元のためにもっとできることはないのか」と日々自問自答を繰り返しました。半年後、被災地出向の希望調査があり、斎藤さんは迷わず志願しました。

仮設住宅や帰還困難区域をパトロール

出向1年目は福島県警福島警察署の地域課自動車警ら係として、管内のパトロールや110番通報の対応、交通指導取り締まり等を担当しました。2年目以降、転籍した現在は復興支援係として管内のパトロールに加え、仮設住宅や帰還困難区域のパトロール、デモや大規模祭礼の警備、要人警護など、復興を支援する係として幅広い任務に当たっています。
「一言で『復興』といっても私には何ができるのかが分かりませんでした。ただ、一人の警察官として、福島で暮らす人たちが笑顔で安心して暮らせるよう、与えられた任務を一生懸命遂行しています」と語ります。

Vol.13 斎藤 恭平さん

福島県警へ転籍し、故郷の復興に尽力

斎藤さんは今年、自分の故郷の力になりたいと、福島県警へ転籍しました。「福島県は復興という漠然とした未来へ歩き始めたばかりで、課題もたくさんあります。OGUでの学びや柔道部での活動を通して得た経験や警視庁で学んだことを忘れず、故郷の復興のために尽力したいと思います。OGUの皆さんには、限られた時間を大切に学生生活を送ってほしいです」と語りました。

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