経営学部 ホスピタリティ経営学科

ホスピタリティ経営学科における救命学習の共通プログラムを開講(2021年度)

本学科の基礎ゼミ(1・2年次ゼミ)では、2019年度の共同ゼミ、2020年度の合同ゼミ(オンライン講習)を経て、2021年度は共通プログラムとして救命学習を実施しました。

各ゼミ(計13回)で実施できるように、共通プログラムとして3段階方式(①事前or事後講習、②実習、③課題)を採用し、学ぶ意識の動機付けや、理解を深め行動変容につながるように心がけました。

①事前(事後)講習
実習意義を深めるための講習内容として、AED使用に関する実態やデータ、AED使用体験の動画、女性にAEDが使用されにくい実態やホテル等の企業のAED対応のケース、SDGs・吹田市の「健都」・本学の建学の精神の観点からの重要性について学びました。

②実習
映像を見ながら実際に関連機器を使っての実習を行いました。周囲への声掛け練習や「あっぱくん@」による胸骨圧迫の体験(例:1分間継続してやってみる)、マネキンを使っての胸骨圧迫、AEDトレーナーを使った実習、コロナ禍での人工呼吸についての注意や実際に倒れている方を発見してからの対応シミュレーション等を体験しました。

発表の様子
発表の様子 発表の様子
発表の様子 発表の様子 発表の様子
発表の様子
発表の様子 発表の様子 発表の様子

③課題
専門家の監修による講習・実習後の課題クイズを本学の学習支援システム「OGU-Caddie」に設定し、受講生は期限までに何度もチャレンジ解答できるようにしています。問題は必須の11問と自由選択の25問あり、それぞれの得点率は平均90%(11問)、82%(25問)と優れた結果が得られました。36問全問挑戦し、すべて正解した学生はゼミにて表彰されました(27名)。

これまでに心肺蘇生法やAEDの使い方の講習会を受けたことがある学生は約95%で、多くの学生は学校や運転免許取得時に学んだことがあります。しかし、今回の救命講習や実習を行う意義を問うアンケートでは、「有意義だと思う(75.5%)」、「どちらかといえば有意義だと思う(18.9%)」を合わせて約95%と高い結果になっており、これまで経験があっても本プログラムの開講意義のある結果になりました。

感想コメントは「復習の機会になった」、「定期的に学ぶことが必要」、「119番を呼ぶだけでは助からないこともある(その前に対応が必要)」、「ホスピタリティ業界のスタッフとして知っておくべき」など救命救急学習の意義を理解しているコメントをはじめ、「女性だから(AEDが使用されずに)抵抗があるという意識は変わってほしい」、「男女区別なく使用されるべき」、「優先順位として生命の尊さを重視する」など講習に対するコメントや、(胸骨圧迫が)「1人では体力のいること」、「周りの方の力を借りる」、「実践への不安要素に対してしっかり覚えておきたい」など実習体験を通じてのコメントが多数ありました。

コロナ禍の影響もあり救命学習(胸骨圧迫とAEDの使い方等)が実施できないこともありましたが、この3年間を通じて約300名の学生(※登録者数)が参加することができました。3段階方式によって学習効果性も確認できる内容になり、「OGUモデル」として継続的に行うことで本学の建学の精神である「教育と学術の研究を通じ、広く一般社会に貢献し、且つ人類の福祉と平和に寄与する視野の広い実践的な人材の育成」を実践していきたいと考えています。

この教育を通じて、関連する業界へのニーズだけでなく、大阪学院大学経営学部ホスピタリティ経営学科に入学する学生が困っている人を見かけたら、勇気をもって自ら進んで助けようとする「ホスピタリティ精神と行動」を実践し社会で活躍すること期待し、社会科学の分野としてこのプログラムを行っています。

最後になりましたが、国立循環器病研究センターの田原先生、株式会社フィリップスの成川様(当時)・小林様にはこれまでこのプログラムに多大なご協力頂きましたことを、心より感謝申し上げます。

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