「私の留学: 新たな一歩」~白水 悠登(リネアス大学)

外国語学部3年次生 白水 悠登

リネアス大学.jpg

こんにちは。スウェーデンのリネアス大学に2学期間、約10か月留学していた外国語学部3年次生の白水悠登です。昨年の8月から今月までの約10か月間は自分の人生にとってかけがえのないものになりました。帰国して約2週間が経過しましたが、スウェーデン、ヨーロッパで経験したことがつい昨日のことのような気がしてなりません。 

昨年の8月、出国するときは平然を装っていましたが、不安しかなかったことを今でも覚えています。ヘルシンキ空港を経由してなんとかスウェーデンに着いたときも、日本ではあまり苦にならない電車の乗り継ぎ一つでも苦労してしまい、この先大丈夫なのだろうかと不安になっていました。大学のオリエンテーションが始まった時に、思ったよりも日本人が多いことに安心した反面、彼らが自分よりもはるかに流暢な英語を話し、会話できていることに焦りやさらなる不安を覚えました。常に自分と彼らと比較をしてしまい、このことがさらなる向上につながればよかったのですが、このときは自分自身を追い込んでしまい、どんどん自信が喪失してしまうという負のスパイラルに陥ってしまいました。この状態が続いていたら、英語のスピーキング力、リーディング力は全く伸びていなかったでしょう。この時の救いは、最初の学期で日本人が一人も履修していない授業を選ぶことができたことです。「英語を主言語として話しているのだから、自分なんか下手に決まっている」と割り切ることができたので、先ほど書いた不安でなく、学んでいることに好奇心を持って勉学に励むことができたと思います。さらに、その授業でヨーロッパ圏の友達をたくさん作ることができ、共に切磋琢磨できたのではないかと思います。彼らとは勉強面だけではなく、一緒にスポーツをしたり、スウェーデンのワールドカップ出場決定の歓喜のシーンを共有することができました。私は、勉強面で集中力を持続させるコツの一つとして、「期間(学期)の終了前後に、何かしらのご褒美を設ける」ことが自分には合っていると思っているので、年末年始に同じくヨーロッパ圏の国々に留学している同級生とイングランドに行き、そこで新年を迎えました。そこでは1年次生の時にLEI (語学教育研究所)で指導をしていただいたMinna先生とも再会することができました。その時には、8月の時のあのモヤモヤ感を吹っ切り、約4ヶ月間の成果を少しでも見せることができたのではないかと思っています。また8月末か翌年1月の中旬までに、ターム間の連休を利用し、近隣諸国を中心にデンマーク、ノルウェー、オランダ、そしてベルギーへの旅行を実現することができました。気軽に他国への旅行を実現することができるのも、ヨーロッパ留学のいいところの一つではないかと思っています。このような感じで、とても充実した1学期目を過ごせたと思います。

バルセロナ.jpgサッカーStadium.jpg

2学期目は、勉学面で未知との遭遇ともいえるスウェーデン語の勉強、プライベート面では憧れのフランス、ドイツ、そしてスペイン旅行の実現、という二本の柱を軸にしてがんばろうと思いました。まず勉学面では、先程も書いたように、未知との遭遇だったので、そこは特に気負いしすぎることもなく、楽しく勉強することができました。ただ、1学期目と異なった点は、その他の授業で日本人留学生が比較的多い授業を選んだことでした。異国の地で、日本語の会話を聞いたり、話したりすると、やはり安心するという大きなアドバンテージがあるのですが、使いすぎるというディスアドバンテージもあるので、それに気を付けていたのですが、今考えると少々使い過ぎていたのかなと感じています。しかし、総合的な観点で見ると、成長はできたと思っているので、いい経験ができたと思っています。プライベートの面でも、1学期目と同様に勉強面との両立ができたと思っているので、その点は良かったと思います。 

内容の濃い約10か月を過ごすことができたのですが、結果的には自分の想定よりもはるかに早く経過したな、というのが今の率直な感想です。もっとできることがあったのではないか、あれは最善の判断だったのか、考えれば考えるほど、改善点ばかりが思い浮かんでしまいます。自分自身の性格が関係しているとは思うのですが、この期間にできなかったことを思い浮かべることができるのは、次回の自分自身への課題、またそれが今後の伸びしろかなと思います。この留学を実現するにあたり、自分自身の力では到底無理だっただろうなと思います。このためには、様々な先生方、同級生、そして両親のサポートが必要不可欠だったなと痛感しています。こんな自分に対して、分かりやすく丁寧にご指導してくださったLEI、ゼミナール、外国語学部、そして国際センターの先生、スタッフの皆さん、切磋琢磨しあったLEIクラスメート、そして、自分の留学を理解してくれた両親、これらのファクターが一つでも欠けていたらこの10か月はありませんでした。そう思うと、私は今ものすごい偶然の中にいるのだなと考えてしまいます。そのようなこともすべて踏まえて、入学時には「本当にこの大学で良かったのか?」という疑念もあったのですが、今は「この大学で本当に良かった」と自信を持って言う事ができます。改めて、サポートをしてくださった皆さん、本当にありがとうございました。

(6月17日)