アメリカ~センテナリー大学(谷脇 愛弓)

外国語学部2年次生 谷脇 愛弓

Ayumi friends.jpg 友人たちと【本人中央)

留学が始まってから、3ヶ月が過ぎました。この間留学前から興味があったボランティアにやっと参加することができました。今回参加できたのは、マンハッタンでのボランティアで、お金がないため十分にご飯が食べられない家族やホームレスの人たちに食料を提供するものです。週に5回ほどこの活動が行われており、毎回朝、昼、晩あります。私はお昼の部に参加しました。1回につき10人弱のボランティアがいて、各担当が振り分けられます。私は野菜の部門を担当しました。私の部門の他に、お肉やお魚、飲み物、保存食など様々な食材が倉庫のようなところに保管されていて、決められた個数を渡します。

私はこのボランティアで驚いたことが2つあります。

1つ目は、びっくりするほど充実した食料の量と種類です。1週間で食べられるかどうかというほどの量があり、私の担当していた野菜部門は、レタス1玉、日本では見られないほど大きなニンジン2本、大きな玉ねぎ2玉、他にも色々な種類の野菜、いちごまで渡しました。みんな持ちきれないので、大きなカートを持ってきて、それでも溢れてしまうほどの量を一度にもらっていました。

2つ目は、もらっているという立場にも関わらず、不満を言う人や、お礼を言わない人がいることです。誰にでも食べ物の好き嫌いはあります。でも、日本人である私から見れば、「もらったものは黙って食べたらいいのに。そして、いくらおいしくなくても、いただいた行為に対して感謝をすべきなのでは」という気持ちになりなした。しかし、あの時に食料をもらいに来ていた人たちは、「野菜は嫌いだからいらない」、「え?これだけ?」、「もっとちょうだいよ!」と言ったり、物だけとって、何も言わずに帰る人も少なくありませんでした。

NYCでは貧富の差が大きく、ホームレスの人もたくさんいます。その人たちに対しての対策がこんなに手厚くなされていることを知りませんでした。きっとこのボランティアに参加しなければ、一生知らない事実だったと思います。このボランティアに対して、素晴らしいと思う反面、不平等だと思う気持ちもあります。人間は生活するために、食べるために、生きるために、働かなければいけません。ですが彼らは働かずにあんなにもバランスのとれたたくさんの食料をただでもらうことができます。これも生きていくための方法だと考えることもできますが、すごく複雑な気持ちになりました。留学前は、少しでもホームレスの人たちの役に立って、数を減らす助けをしたいと思っていましたが、このボランティアに参加して、ホームレスの方自身も気持ちを変えないと、変わらない現実なのかなもしれないと思いました。

また、これからも色々なボランティアに参加して、自分の目で現実を見ていきたいと思います。