「私の留学:新たな一歩」~福居 春日(オルレアン大学)

外国語学部4年次生 福居 春日 フランスのオルレアン大学に留学していた福居春日です。今回が最後のブログとなります。5月末に帰国し、現在は就職活動に力を入れています。フランスを離れ、虚無感にとらわれるかと思いきや、日本で迎えてくれた方々の笑顔のおかげで、これからも少しずつ前向きに頑張れそうです。まだまだ打たれ弱い私ですが、フランスや日本でたくさんの人に支えられていると実感します。 ]写真A 左から先生、私、友人 留学を終えて、今改めて思うこと。それは、世界はひとつであるということです。距離は離れていても、SNSで簡単につながることが出来ますし、交通網も発達したグローバル社会です。目に見えない糸が世界中を結んでいます。それは幸運にも友好的だったりビジネス的だったり、あるいは不幸にも身を脅かす危険や恐怖だったりします。私がフランスにいる間、パリや世界では悲惨な事件が起こり、私自身とても不安でした。また、日本にいる家族にはもっと心配をかけたことでしょう。私がこうして無事に帰国できたのは幸運であり、決して当たり前ではないのです。 私には、今も緊張状態が続くリビアに家族を残して、フランスに来た友人がいます。私が教わったアラビア語を使うと、そのことを嬉しそうに家族に話すような優しい友人です。彼は私に日本がいかに素晴らしい国であるかを語り、そして日本人の欠点に鋭く言及し、彼の国の内戦の話や支援活動の経験も聞かせてくれました。そんな彼はよく家族に電話をします。家族とあまり連絡をとらない私は、ある時、家族の声を聞いて安心する彼の顔を見て、自分は世界で起こっているあらゆる出来事を他人事のように見ていたのだと気付きました。あらゆる悲劇は、日本にいてもフランスにいても十分起こりうることなのです。そして突然起こるのではなく、世界では常にどこかで起こっていることなのです。日本全体が、他国のことだからといって、物事を一過性のように取り上げるのは、あまりにも無防備で無責任で危険なことだと感じます。 この留学中、私は危険なことに多々遭遇しました。だからこそ、自分が感じた恐怖や危険に常にさらされながら生きている人々の気持ちを考えると、誰にも私と同じ思いをしてほしくないと思い、何かをせずにはいられなくなりました。そこで、帰国に伴い増えすぎた衣類を、難民や貧困に困る発展途上国におくる古着支援プロジェクトに参加しました。今回の取り組みを第一歩に、今後も継続的な支援活動を通して社会に貢献していきます。 写真B 「明日死ぬかのように生きろ。永遠に生きるがごとく学べ」。ガンジーのこの言葉のように、いつまでも貪欲に学び、常に探求心と向上心を忘れずに精一杯生きていきたいです。 最後に、Taking Offのブログや外国語学部のブログを通して応援して下さった皆様、本当にありがとうございました。このブログを書くことによって、目まぐるしく過ぎていく留学生活を整理することができました。私の全6回の記事が今後オルレアン大学に留学する学生のヒントになれば幸いです。