ハーガヘリア応用科学大学~フィンランド

外国語学部4年次生 上野 未祐 まだ少し肌寒いですが、フィンランドにもついに春が来ました!! 今年に入ってから本当にたくさんの国に旅行に行きましたが、これが最後のエントリーになるので、やっぱりフィンランドについて書こうと思います。 フィンランドに来て早9ヶ月、気が付けば帰国まで一ヶ月を切ってしまいました。授業も残すところあと一週間となり、今はここを離れる日を想像して、物悲しい気持ちになるのと同時に、日本に帰れることへの喜びが一緒になっていて、不思議な感覚です。 さて、先日5月1日はメーデーでした。日本ではあまり関係のないこのメーデーですが、フィンランドではVappu(ヴァップ)と呼ばれ、なんと学生の日なんです。一般的にメーデーは労働者の日だと思うのですが、ここフィンランドでは学生の日であると共に春の訪れを告げる日でもあり、フィンランド人にとって大切な日です。 残念ながら、私はこの日ヘルシンキにいなかったので参加はしていないのですが、雰囲気と特徴はしっかり友人からリサーチしました。 Vappuの日、フィンランド人は高校を卒業する時にもらう帽子をかぶり外に飛び出します。(年配の人ももちろん!) 長い冬の間渇望し続けた太陽の下、大好きなお酒を昼間から飲みます。ひたすら飲みます。飲みまくります。フィンランド人の友人は、Vappuはお酒を飲む日だよと笑っていました。 ヘルシンキのシンボルであるヘルシンキ大聖堂の周りには、ヘルシンキにこんなに人がいたのかと驚くほど人が溢れます。それぞれ、学生時代のことを語り合ったり、春の訪れを分かち合ったりして時間を過ごします。 May Day in Finland ところで、フィンランドの大学にはユニフォームは基本的にありません。その代わりつなぎのようなものが各々大学によって色は違いますが存在します。ワッペンを自由に付けて自分なりに飾っていくものらしいです。大学生はそのつなぎを着てVappuに参加し、なぜか有名な銅像を洗うというお決まりのイベントが存在します。フィンランド人の友人に聞いてもなぜそうするのかよく分からない、ただ毎年行っていると言っていました。ただその友人達が知らなかっただけなのか、本当に謎の行事なのかは定かではありません。 Helgan in Finland May Day in Finland2 そんな大好きな国フィンランドなのですが、一つ困っていることが。それが、日照時間です。冬が終わり、日に日に太陽の光が差す時間が長くなり、今現在、暗くなり始めるのが夜の10時半頃で、11時を過ぎてようやく真っ暗になります。やっと暗くなったかと思えば、朝の3時半から4時前頃には明るくなり始め、一日のうちで真っ暗な時間が4時間ほどしかなく、常に時計を気にしていないと全く時間がわかりません。日本ではできない経験なので楽しんでいますが、気を抜くとお昼過ぎのような明るさなのに、すでに夜の10時前になっていたりするので焦ります。 長い冬があけて、鮮やかな新緑、カラッと晴れた雲一つないフィンランドらしい空、かもめの鳴き声を聞くと外に出たくなります。冬を乗り切って、ちょっとフィンランド人の感覚に近づけたかなと嬉しくなったりします。 景色や気温が去年フィンランドに来た頃にだいぶ近くなってきたので、時折来たときの気持ちを思い出します。はじめての海外、はじめての言葉、知り合いがいない場所。心配9割で、これからどんな一年になるのかと不安と期待に満ちていた一年前を思い出して、あのときの自分に色々あるけどなんとかなるよと伝えたいなと思いました。 Helsinki港 ここまで、助けてもらってばかり、迷惑をかけてばかり、感謝ばかりの留学生活でした。残りの一日一日を大切にしながら、少しでも恩返しをして、無事に帰国できればと思っています。 Kiitos lukemisesta! (Thank you for reading!)