文藻外語大学~台湾

外国語学部3年次生 東石 祐紀 こんにちは。今回、台湾の「旧正月」を紹介したいと思います。 旧正月とは、旧暦元日(1月1日)から始まる数日間のことです。国によって標準時が違うため、日がずれるところもありますが、アジアでは旧暦を使っている国が多いです。太陽暦を使っている日本と違い、台湾や中国などでは、旧正月は非常に大切な節日の一つと考えられています。旧正月には、親族が皆で集まって一緒に食事(鍋料理やおせち料理)をしたり、お年玉を渡したりします。たいていは、日本と似ているなと感じましたが、少し違う所もありました。 まず、金紙という物があります。 金紙 これは紙で出来たあの世の使えるお金で、供え物の一つです。神様にお願いする前や、護符を書く前に供え、お願いした後や護符を書いた後で、香炉で燃やす事によって、お金が神様や霊に渡ると言われています。また、生前にたくさん燃やした紙銭は、死後の貯金になると言われています。 次に爆竹です。 爆竹 これは、中国や台湾では、魔除けのためにすると言われています。新年に爆竹を鳴らすことで、新しい一年に嫌なことが起こらず、無事で過ごせると信じられています。会社の前でも新しい一年が良くなるように爆竹が賑やかに鳴らされています。旧正月の間は、何度も外出しましたが、道のあらゆる場所で爆竹の音が聞こえていました。また、道を歩いていて気付いたのは、たくさんの家の扉に「春聯(しゅんれい)」という赤い紙が貼られていたことです。これを貼れば多くの福が来るそうです。色々な漢字が使われ、それぞれの漢字の意味も違います。色々な漢字の春聯を見かけました。 最後は、ランタンフェスティバルです。 ランタン これには、多くの意味があります。昔は、戦争中に軍隊同士が連絡を取り合う時、ランタンが敵に渡っても字が読めないので、手紙の代わりに送っていたと考えられています。また、海を渡航中、陸が分からなくなった時に、ランタンを上げて自分たちの場所を知らせたとも言われています。しかし、最近では、神様は空にいると考えられていて、ランタンに願い事を書いて空に飛ばす事により、神様が願い事を叶えてくれると信じられ、毎年多くの場所でランタンフェスティバルが行われています。 旧正月を過ごして、台湾人は、他の国より神様や占いなどを信じ、大切にしていると感じました。日本にいた頃は、旧暦という言葉を耳にした事はありましたが、そんなに気にすることもなく過ごしていました。でも、台湾では、全く考え方が違いました。色々な方に旧暦や文化について教えてもらい、台湾について新しい事をたくさん学びました。