韓国からの便り~ペジェ大学(韓国・テジョン市)

 こんにちは。私は、韓国のペジェ大学に留学している国際学部3年次生の大西美月です。  韓国では今、中間試験真っ直中です。留学生は普通の学生よりも早く試験が終わったので、少し国内旅行に行ってきました。  私が行った場所は、DMZ(非武装地帯)です。DMZ(非武装地帯)とは、南北朝鮮戦争の休戦時に決められた休戦ラインの南北2㎞内のエリアです。ここは通常簡単には立ち入る事が出来ません。私はバスツアーで行きましたが、検問所で韓国軍の兵士がバスの中に入って来て、パスポートチェックが行われました。ここでチェックする兵士は、みんな180㎝以上と身長が高く、更にみんなサングラスをしているため、見た目は少し怖かったです。またこのDMZにはまだ地雷が残っているそうですが、地雷があるとされている場所には看板と柵があり、絶対に人が入ることができなくなっていました。 DMZ検問所 DMZ検問所  パスポートチェックの後、まず第3トンネルに行きました。このトンネルがある場所は、ソウルまで52㎞のところで、このトンネルは、北朝鮮の完全武装した兵士3万人が1時間以内に移動できる規模の大きなものです。実際に入ってみましたが、ダイナマイトを使ってトンネルを掘った事が分かる穴もあり、幅も狭く天井も低いので、少し息苦しい感じでした。またトンネル内の岩肌にはコークスが塗ってありましたが、これはトンネルが見つかったときに、炭鉱のため掘ったのだと主張するためのカムフラージュではないかとのことです。これを聞いて、このトンネルを作るために、たくさんの北朝鮮の人たちが犠牲となったのだろうなと思い、とても複雑でした。 第3トンネル 第3トンネルの中  そして次は、トラ展望台に行きました。この展望台は、北朝鮮を最も近くから見る事ができる場所です。望遠鏡を使って、北朝鮮の国旗や街の一部などを見る事が出来ましたが、正直山だらけで、家がぽつぽつとあるだけでした。一言でいうと殺風景で、ソウルの街並みとは真反対の風景でした。 北朝鮮 展望台から見た北朝鮮(真中に国旗)  最後にトラ山駅に行きました。この駅は、韓国最北の駅であると同時に、次の駅が北朝鮮の平壌駅です。将来は、鉄道が北朝鮮を通り、シベリア鉄道に接続して、ヨーロッパまで行けるようになるそうです。今は、南北関係が悪いため、平壌に行くことはできません。平壌方面の入り口には、韓国の兵士が立っていました。 トラ駅 トラ山駅  私は、今回DMZに行って実際に見たり聞いたりしたことから、色々と考えさせられました。そしてこの旅行は、ただ遊んだだけの旅行ではなく、南北の歴史について学ぶ旅になりました。韓国に来て半年以上になり、徐々に語学力も伸びてきているので、今度は韓国語の勉強しつつも、このように色々な場所に行って韓国の歴史の勉強もしていこうと思っています。あと残りわずかな留学生活を充実したものにしていきたいです。