「私の留学:新たな一歩」~久保 美沙都(ドイツ)

外国語学部4年次生 久保 美沙都 Misato.jpg みなさん、こんにちは。ドイツのトリア大学に留学していた久保美沙都です。先日、無事に帰国し、早くも月日は流れ、もう9月に入りました。日本はやっと涼しくなってきましたね。ちなみに8月下旬のドイツはもう肌寒く感じるほど、夏はすでに過ぎていました。 さて、私の留学についてお話ししたいと思います。この留学を漢字一文字で表すと、「感」です。その漢字の通り、この一年間はたくさんのことを感じてきました。まず、留学当初は「虚無感」。そして「不安感」。初めての海外でよくわからない田舎に辿りつき、ほとんど誰も自分のことを知らない中での生活は、自由だと感じましたが、まず一番に心にきたのがこの二つでした。寂しくて、怖い、心配でたまらない、この先どうなるのだろう、そんな気持ちでした。それから次に感じたのは、「安心感」です。これはだんだんと友達ができ、現地に慣れてきた頃です。つまり私がここにいるということを認めてもらえた、ここが私のホームになりつつあるんだと感じた時の感情です。その後にくるのは、「焦燥感」、「劣等感」。これはほとんどの物事がうまくいかない、例えば、ドイツ語で言いたいことが言えない、周りの学生たちに置いて行かれそうというもどかしさからくる感情です。どうにもならない、とにかく頑張るしか無い、そんな時期でした。それを乗り越えた後は、「優越感」と「愉快感」です。この頃からほんの少しですが、自分に自信がつくようになり、どんなことでも楽しめるようになっていきました。更に、後半は「未練(感)」、「不足感」。もっとあれこれをしておけば良かった!、又は、まだまだあれこれをしたい!というような感情です。これは人にもよりますが、私の場合とても強く残りました。そして、帰り際はやっぱり「悲哀感」。寂しさで胸が締め付けられ、心が痛くて苦しくて辛い。でも久しぶりに故郷に帰れるぞ!という楽しみもあり、とても複雑な気持ちでした。未だにこの感情は消えません。それからもう一つ、帰国後の感情。それは「満足感」。これは、私はこの1年間で様々な感情をこんなに体験することができたんだという驚きと喜びからです。振り返ればこの留学では想像以上の体験をすることができ、素晴らしい思い出や経験を残すことが出来たのだと改めて感じました。何もかもが素晴らしく、辛いことも含め最高な時間でした。これも全ては本当にたくさんの人たちのおかげだと思うのと同時に、次の世代の人たちにもこのような素晴らしい体験をしてもらいたいと思いました。 お世話になった人たちに恩返しをする為にも、新たな目標が見つかった今では、この体験を元に次のステップへ進んでいこうと思っています。ほんの些細なことでも「感じる」ことで、日々の生活は変わっていく、そんなことを思いながらこれからももっとたくさんのことを感じて、吸収して、それを別の形で出していきたいと考えています。最後に、みなさんは、今年、あとどれだけの感情を感じることができると思いますか。