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【学術誌】経済学部 岡野光洋准教授の論文がマクロ経済学の査読付き学術誌・Macroeconomic Dynamicsに掲載されました

著者 Mitsuhiro Okano
タイトル Optimal monetary policy in a two-country New Keynesian model with deep consumption habits
概要 本研究では、消費者が過去の消費に影響を受ける「ディープ・ハビット(深い習慣形成)」を取り入れた二国間のニューケインジアンモデルを用いて、国際的に協調された金融政策が経済に与える影響を分析する。経済にショックが生じた際、中央銀行は開放経済では閉鎖経済よりも金利を大きく動かす傾向がある。これは、習慣形成によって需要が価格にあまり反応しなくなり、中央銀行が金利を通じて輸出入価格のバランス(交易条件)を調整しやすくなるためである。また、こうした習慣により、一つのモノの価格が国によって異なる「一物一価の法則からの乖離」が自然に発生し、その大きさは国内製品を好む傾向(ホームバイアス)によって左右される。さらに、各国が協調して金融政策を行うことで、交易や消費に伴う外部効果を考慮し、景気や物価の安定が促進され、両国の経済厚生が向上することを示している。
掲載雑誌(DOI) Macroeconomic Dynamics
https://doi.org/10.1017/S1365100525100187
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