NEWS

生涯学習吹田市民大学 大阪学院大学講座(第13回)
2023年3月25日(土)開催報告

吹田市教育委員会と本学エクステンションセンターの共催で、生涯学習吹田市民大学 大阪学院大学講座を開催しています。
今年で13回目となる今回のテーマは「日常生活に関わる認知と社会の心理学」、吹田市民を中心に95名の方にご参加いただきました。

①人が音を聞き取る仕組みと特徴(講師:情報学部 谷口 高士 教授) 2023年2月4日(土)

加齢による聞き取りづらさは聴力だけの問題ではなく音の高さや音色など様々な要因によるもので、どういう聞き取りが苦手かを相手に伝えることによりトラブルを回避できることなどが紹介されました。また、身の回りのいろいろな音がどのように聞こえているのか、また、聞いてどんな気持ちになるのか、音の心理学についてデモンストレーションや実験を交えて解説されました。
※谷口教授は、NHKやUSENでも共同研究をされていました。

エクステンションセンター所長 秋田 亨 教授
情報学部 谷口 高士 教授

②見落とし・見誤りの心理学(講師:情報学部 山下 博志 准教授) 2023年3月4日(土)

心理学者のグループが作成した動画を元に、われわれが見ているものは目に映ったそのものではないため、見誤りや見落としが生じることについて紹介されました。見ているのに非注意により変化を見落としたり、同じ写真であっても2枚見比べると違って見えたり、一部分異なる写真を連続して交互に映した場合、変化しているにも関わらず、最初の印象や記憶などにより見誤りが発生することなど興味深い具体例を示しながら、ものを見る仕組みについて解説されました。

情報学部 山下 博志 准教授

③日常生活や社会生活における人間の心理(講師:情報学部 田中 豊 教授) 2023年3月18日(土)

社会心理学の研究テーマの一つである流言(情報内容の真偽があいまいなまま、それが確かめられることなく、人から人へと口づてで伝えられていくコミュニケーション過程のこと)を体験してもらうため、参加者は5グループに分かれて「伝言ゲーム」の演習を行いました。各グループの最後の方が発表されたものは最初の題目から変化しており、伝言の難しさを実感していただきました。また、近年の流言の事例を紹介し、その要因や変容、心理的メカニズムについて解説されました。

情報学部 田中 豊 教授

④自己認知の難しさ(講師:商学部 伊田 行秀 教授) 2023年3月25日(土)

自分の性格を知るうえで誰と比較するか対象によってとらえ方が変わることや、感情の生じ方は解釈で変わること、何かをしようとする意思決定は自覚の前に脳の判断によりあやつられていることなど、最近注目のびっくりするような実験結果を紹介されました。また、本人の意思や考えとは関係なく結果として遺伝子が多く残るような行動をとる事例も示され、自分について知ることは難しい、意識できない脳(こころ)の働きの存在について解説されました。

商学部 伊田 行秀 教授
Page Top