NEWS

生涯学習吹田市民大学 大阪学院大学講座(第7回)開催報告

 吹田市教育委員会生涯学習課と本学エクステンションセンターの共催で、生涯学習吹田市民大学大阪学院大学講座を開催しました。[平成29年2月18日(土)~平成29年3月11(土)]
 今年で7回目となる今回は「中東をめぐる世界情勢の変化」と題し、吹田市民を中心に156名の方々にご参加いただきました。

①「アラブの春」を考える(講師:多賀敏行外国語学部教授)
 2010年の末から2011年の初頭にかけて、中東・北アフリカで起こった「アラブの春」と呼ばれる民主化を求めた反政府行動の経緯について解説しました。そして、一連の動きの先駆けとなったチュニジアでの「ジャスミン革命」に、同教授が現地の日本大使として巻き込まれ、一時は危険な状況下におかれた講師自らの体験を語りました。加えて、外国語を学習することの大切さについても触れました。

②近代イギリスと中東(講師:山口悟商学部准教授)
 近現代におけるイギリスと中近東地域との深いかかわりについて解説しました。イギリスと中近東との関係性を歴史的に概観することで、長い歴史的背景を踏まえて現在の国際関係について考えるきっかけとなりました。

③米国のシンクタンクの中東戦略(講師:中野有経営学部教授)
 冷戦後の米国主導の一極化と多極化構造の中で起きている、中東を中心とした宗教紛争の泥沼化などを中心に講義を展開しました。また、米国中心の民主主義やポピュリズムの台頭といった今日の不確実性の高い国際情勢について、講師の国際機関やブルッキング研究所勤務の経験をもとに考察しました。

④日本と中東(講師:佐古丞国際学部教授)
 原油の供給地として日本とかかわりの深い中東について、日本との外交関係の歴史をたどりながら解説しました。常に政治経済的な不安定性がつきまとい、現在も過激派によるテロや地域紛争で注目を集めるイスラームの伝統的な国際秩序観にも触れながら、日本と中東との関係について考えました。

Page Top