第10回研究会「インバウンド市場における食のルールとその対策」
10月13日、第10回研究会が開催されました。
今回の研究会では、本学ホスピタリティ経営学科教授の冨澤秀敏先生に『インバウンド市場における食のルールとその対策』と題してご講演いただきました。観光立国日本ではインバウンド市場の急速な拡大に伴い様々な食のルールに対応する必要性が向上しています。しかし、現状としてはその環境整備が進んでいない実態をご説明いただき、課題と対策についてご提言をいただきました。最初に、世界人口の約半数が何らかの食のルールを持っているなか、特にイスラームの食文化(ハラール)の影響力が今後さらに拡大すると予測されました。しかし国内ではハラールに対する認証に統一性がなく様々な機関や地方自治体による種々の認証基準が横行しているため現場では混乱を招く結果となっていると指摘されました。このような状況を鑑みて、飲食業者は最大限分かり易く食材や調理法についての情報提供をすることにより顧客に許容範囲を判断してもらうという対処法を提案されました。そのためのツールとしてフードピクトなどを活用した顧客一人一人への対応が重要であると指摘されました。さらに、将来的には行政が介入した統一基準の策定も視野に入れる必要があると提言されました。ご講演後には、活発な質疑応答が繰り広げられテーマへの関心の高さが垣間見られました。





テーマ | インバウンド市場における食のルールとその対策 |
---|---|
発表者 | 大阪学院大学経営学部 教授 冨澤 秀敏 氏 |
司会者 | 大阪学院大学経営学部ホスピタリティ経営学科教授 大阪学院大学ホスピタリティインダストリー研究所所長 テイラー雅子 氏 |
日 時 | 平成30年10月13日(土)10:00~11:30 |
場 所 | 大阪学院大学2号館 B1階 04教室 |
対 象 | HI研究所 研究員・客員研究員・会員 |